体験談

傷ついた自分を責め続け「助けて」と言えずにうつ病に

うつ病体験談

今思い返すとうつ病になってしまった原因は自分の気持ちを押し殺し過ぎて、自分の中に気持ちを溜め込み過ぎて「助けて」と言えなかったことでした。

「助けて」と言ったら自分が負けになってしまうと思いこんでしまったこと、出来ない自分はダメなんだと責め過ぎてしまい、自分自身が壊れてしまいました。

うつ病の引き金となった出来事

うつ病になってしまったのは以前勤めていた職場の人間関係でした。

その時勤めていた職場は常に雑談があるようなガヤガヤした雰囲気で仕事に集中できないこと、周囲から傷つくことを言われ続けました。
雑談が悪いわけではありませんが、休憩時間の延長のように常に話が止まらないこと、仕事の時は集中してやりたく、話しながら仕事をするのが苦手な自分にとってとても大きなストレスでした。

それだけでなく話の輪に入っていけないと「変わり者扱い」され、行動を監視され、ちょっと失敗したり、上司や先輩に注意されてる姿を見てクスクス笑われたり、容姿や服装のことに対して傷つくことを言われるように。

職場の人と会うのが嫌だなと感じるようになり、仕事の日に決まってお腹が痛くなったり、胃が痛くなったり、生理が来なくなったりと身体のバランスが崩れ、体調不良を起こすようになりました。

1日でも休むと後から文句を言われたり、冗談ですが「休んだ分罰金」と言われたりするので、休んで後から色々言われるなら我慢した方が楽だと思って必死に耐えました。

一度「変わり者」扱いされると、何かにつけて「変わっているね」「昔から変わっているって言われるでしょ」と言われたりして、どう返したら良いのか分からず黙っていたら、その様子がまた変わっていると、より一層バカにされていきました。

確かに人とは違う部分はあるし、出来ないことも多いし、変わっている部分はあるが、変わっているイコール悪いというレッテルを張られ、自分はこの職場で普通に見てもらえないと感じたら、ますますこの職場で働くことに対してやる気が失われていきました。

周囲の同僚と比較しても出来ない部分も多いし、ミスもするし、同僚がすぐに理解出来ることも自分は分かるまで時間がかかってしまったりと完璧でない部分が多かったので、言われても仕方ない、出来ない自分が悪いと思ってただ耐えていました。

うつ病発症!その時職場では?

変わり者扱いされたことや傷つくことを言われ続けて、自分も出来ないところがあるから言い返せなく耐えている日々を送り、体調不良の日も続いていました。

そんな中、忙しい時期に突入して雑談が多いプラスとにかく早く業務を進めなくていけないので、分からない業務もどんどん任されるようになりました。

やったことがないとは言えない雰囲気で以前の方が残してくれたマニュアルを見てやろうとしても、分からない状態で先に進められず、終わらせないといけないのに進められない。周囲もバタバタ忙しいので分からないと言えなく、分からないと言ったら「変わり者だから」と陰口叩かれるという板挟み状態となり、息苦しくなって過呼吸を起こしてしまいました。

さすがに過呼吸を起こした様子を見て「大丈夫」と駆け寄って対処してくれましたが「過呼吸起こした変わり者」というレッテルを張られて居場所無くした。この職場でもう働けないと思って涙が止まらなくなり、働ける状態ではなく、過呼吸を起こした日は早退しました。

翌日出勤して過呼吸を起こしたことに対して謝罪をしましたが、明らかによそよそしい態度になり、腫れものを触るかのようでした。

変わり者とはっきり言われなくなりましたが「また過呼吸を起こされても困るから」「こんな時に迷惑」と言う声も聞こえてきて、自分は必要のない存在なんだと思うと、職場であっても涙が止まらなくなり、顔を上げること、話すことができなくなり、自分なんか死んだ方が良いと強く感じていました。

とうとう出勤もできない状態になり、外から一歩も出られなくなり仕事に行けなくなりました。

「休むのは構わないけど、とりあえず病院に行って診断を受けてもらわない困る」と上司から電話で言われたので病院に行ったところ「うつ病」と診断されました。

うつ病と診断されたけど、自分がうつ病というのは受け入れられなく、職場にも言えないと思い「胃腸炎」と嘘をついてしまいました。

1週間くらい休みをもらい出勤しましたが、顔色が悪かったらしく「士気が下がるから帰って」と上司に言われ、帰されてしまい、次の日に何とか出勤したところ「本当は胃腸炎じゃないでしょ」と詰められて「実はうつ病と診断されました」と話したところ「もう無理しないで辞めたら」と言われ、その場で退職を促されてしまいました。

しかし、ここで退職をしたくないと思って「考える時間が欲しい」と伝えたら「今この状態で働けるとは思えない、みんなの足を引っ張るし、うつ病だからと1人だけ特別扱いできないから」と言われた後「今ここでどうするかはっきりして欲しい」と言われ、上司の顔が怖く、ここから離れたい一心で「辞めます」と言ってしまい、そのまま退職となり、追い出される形で職場を去りました。

素直になれなかったうつ病の私

変わり者と言われて傷ついたこと、分からないのに仕事をどんどん振られたことに対してハッキリと自分の気持ちを伝えられなかったことを今でも後悔しています。

自分の気持ちに正直に素直になれなくて、自分が悪いと思い込んで、本当は傷ついて辛いのに「辛い」「辞めて」と言えなくて耐えていたこと、逃げることは悪いことと思い込んで、自分を苦しめて責め続けていました。

その結果、心と身体が悲鳴を上げ過呼吸になり、出勤が困難になり、眠れなくなったり、涙が止まらなくなったりしてうつ病の典型的な症状が出始めました。

うつ病になって退職して悪いこともありましたが、うつ病になったことで自己を見つめ直すきっかけを頂いたと感じています。

うつ病になったと言ったら辞めたらと言われたのは悲しかったですが、所詮そんな職場だったんだなと思えるようになりました。