体験談

うつ病は静かにあなたの心に忍びこんでくる病気です【体験談】

うつ病、早期発見が大事

最近、やけに落ち込んだりすることはありませんか?何もしていないのに疲れがたまっていたりしませんか?

今までとは違う自分自身の体調の変化には、案外気付きにくいものです。私は、うつ病の経験者です。

インターネットでググると沢山のうつ病の情報が山のごとくあります。しかし、実際に必要な情報は案外多くありません。

たくさんの医療機関や精神病関連の団体のホームページの情報は似たり寄ったりです。確かにそれらの情報は外れてはいないのですが、薄っぺらいのです。

うつ病はいつの間にか発症している場合も多い

うつ病は誰がなってもおかしくない病気。一生涯のなかで15人に1人の割合でかかります。

最近の情報によれば脳の病気であると指摘するものまでもあります。ただし、原因がはっきりしない場合も多く、気が付いたらうつ病だったいうケースもあるのです。

確かに脳内物質のセロトニンの不足や、神経伝達機能であるノルアドレナリンの異常が指摘されるようになりましたから、そうかもしれません。

そのため、この脳内の異常を正常にするための薬が沢山の製薬会社から作られ、販売されています。

しかし、この薬には誰にでも絶対効果がでるというものではなく、医療機関ではうつ病の人と薬とのマッチングを調べることに時間をさいていきます。

薬の効果はすぐには出ず、だいたい2週間から1か月くらい判断に時間がかかります。

うつ病の症状は心以外に現れることも

私が1番驚いたのは、うつ病は精神だけの病気ではないということです。どちらかというと、うつ病者の6割以上が体になんらかの異変を訴えています。私もそうでした。

寝違えたような激しい痛みが首に現れ、急にとんでもない倦怠感が体を襲ってきました。首の痛みも昨日は右側だったのに今日は左側というふうに、痛みの場所が変わるのです。

首だけではありません。私の場合は、左右の腕や腰などあらゆる所に痛みが日替わりのように現れました。

検査をしても異常なし

私がこのときとっさにとった行動は内科を受診したことです。そこではありとあらゆる検査を行いました。できる全部の検査をしました。

結果はどこにも異常が見当たらないということでした。その時点でも、激しい痛みが頭に出ていて、痛みだけでも取ってほしいと処方をお願いしたのですが、病気が見つからない限り処方箋は出せないと断られる始末。

薬を飲んでも気休め程度

痛みと倦怠感が軽くなるのに、およそ1ヶ月。それまでドラッグストアで手に入る鎮痛剤や、疲れているときに良いというドリンクや錠剤を飲んでいました。

しかし倦怠感だけは残りました。あと、大きく変化があったのは気持ちです。毎日理由もなく激しい怒りが出るようになりました。

それがうつ病だと診断されるまでの半年間ずっと続きました。うつ病というと憂うつになるだけのように思いますが、実際には怒りもそうで憂うつ感が起因しているのです。これは、なかなかググってもその情報にまで辿り着けることが少ないものです。

会社の仕事では責任をもつ立場でもあったので、特に会社では仕事に絡んだ怒りがこみあげていたのだと思っています。その延長戦上に家庭内までにも怒りがあらわれるようになっていました。

そして突然ゼンマイが切れたように、体が動かなくなり、無理に動かしても宙に浮いているようでした。

前と同じように病院に出向いても内科の診断は異常なし。以前とは違う病院でもそのような結果だったので、そこでやっと気づきました。

これは精神病の類

早速、精神科のクリニックを受診。体の痛みに対しても処方箋をだしてもらえ、少しは楽になりました。しかし、憂うつ感はずっと続いていました。

通常憂うつな状態が2週間以上続けばうつ病と診断されるのですが、私の場合はそれが何か月もありました。

しかしその時は、私自身が気持ちの問題であると勝手に思い込んでいたため、精神科を受診するという行動にでるのが遅れました。

うつ病も早期治療が肝心

病気は何でもそうですが、早期発見早期治療です。うつ病もそう。

私の場合はそれがかなり遅れて、しかもひどい状態でしたので、完全に治ることは無理な状態だと精神科の先生から言われました。

ですから体調がおかしいと感じたら、心療内科や精神科を受診することも頭にいれておきましょう。自分自身で、病気が何であるかを決めつけずに臨機応変に対応することが大事なのです。