仕事による過労でうつ病に…
うつ病のきっかけは、仕事によるハードワークでした。
月に100時間ほど残業するのが当たり前、半年間ほど休みも取れず、早朝から深夜まで働きづめでした。
半年ほど経ったころ、徐々に食欲が落ち始め、眠れなくなるほど不安になる時が増えていきました。
また、極端に自分に自信がなくなり、うまくいきそうなこともかなり消極的になっていったことをよく覚えています。
そうしてメンタル的に弱っているところへ、会社の社長からの強烈なパワハラを受け、私の心は折れてしまいました。
パワハラを受ける前から通院はしていたのですが、はっきりとした病状を伝えなかったため
「病状がわからないなら意味がない」等ひどい言葉を受け、今なら病院にうつ病の診断書を書いてもらい、さっさと提出すれば良かったと後悔しています。
1年ほどの治療を受けたものの、数年後に再発
心療内科にかかり、抗うつ剤を処方してもらい服薬する日々が続きました。仕事もやめ、無職でうつ病になることは最高に辛かったです。
収入のあてもなく、でも薬代がかかり…とどんどん気持ちにも余裕がなくなり、本当に仕事の過労とパワハラを恨めしく思いました。
あとは残っていた力を振り絞って、契約社員になり月々の金銭面の不安はなくなりましたが、なんとか騙し騙し生活を送っていたような感じです。
服薬から半年ほど経った頃には、自分でも元気になってきた感覚があったので、通院も服薬もしなくなりました。それからはごく普通の生活を送り、多少のストレスはあるものの、どうにか暮らせていたと思っていたのですが…
数年後にうつ病が再発。今度は入院するところまで事態が悪化してしまい、うつ病を甘く見ていた自分に気づきました。
薬を飲めばすぐ治るだろう…うつ病を甘く見ていた
うつ病が重くなるまでは、自分でもその異変に気づきませんでした。その時の原因は、婚約の破断でした。よくある悲しみを乗り越えれば…と思って過ごしていましたが、少しずつ自分に異変が訪れます。
無性にいてもたってもいられなくなるほどイライラする、食欲が減退、眠れなくなる、
普段は温厚な性格ですが、人に突っかかったかといえば急に泣き出すなど、精神の不安定さに自分自身が疲れていました。
ある時から、全身が痺れてふっと意識が途切れるようになる時があり、車の運転もままならなくなってきたため、検索で近くにある精神科を調べ初診の予約をしました。
二週間ほど先の診療となり、どうにかそこまで自分が持ちますようにと願ったことを思い出します。
それほど、切羽詰まった状態でした。
このまま死んでしまうのだろうな…という予感さえありました。なんとか初診の日程までたどり着くことができ、医師から診断を受けたところ「死人のようなので、今すぐ入院するように」と忠告を受け、初診の当日より入院することになりました。
満室の病院だったそうですが、奇跡的に1人部屋だけ個室が空いたところで、その小部屋に私は約3ヶ月もの間、入院することとなりました。
入院中はとても生きた心地がしなかったものの、自分と同じような患者さんや、優しい声がけをしてくれる看護師さん、相性がよかった医師…と全て含めて、自分に良いように作用して、退院する頃には元のペースを戻しつつありました。
一時期は生きる気力が全くなく、自分でも命の危機を覚えたほどの重患でしたが、薬物治療に加えて、カウンセラーによる心理療法が功を奏して、順調に回復してきました。
もしその病院がカウンセリングを行っていない場所であれば、自分は今でも抗うつ剤の服薬から抜けれていなかったと思います。
今では以前より元気に暮らしています
自分にはカウンセリングがとても向いており、うつ病を患う前よりも人生を生きやすくなりました。
おわりに
うつ病になっている間は本当に辛かったですが、治った後の人生の開拓を振り返れば、うつ病になって病気が教えてくれることもあるのだと実感します。
自分の身をもって、うつ病の治療には「相性の合った医師の診察」「自分と合った治療方法」が有効だということを体験しました。
今では月に1回、メンテナンスのような形でカウンセリングに通っていますが、大きなトラブルが起こることもなく、また、もし人間関係のトラブルなどが起こっても、自分自身の力で対処できるようになりました。
うつ病は辛いですが、克服すると自分の生きる力になり、今ではとても感謝しています。