体験談

人生初のヒッチハイクをしてみたので体験談を語ろうと思う。

人生初のヒッチハイク

このまえ、ヒッチハイクをしてみた。友達(以下Rちゃん)の女の子と二人でだ。きっかけはRちゃんの影響である。彼女は秋に東京から神戸までヒッチハイクをし、日本のマチュピチュと呼ばれている竹田城を見てきたらしい。

その話を聞いて、まず「かっこいい」と思った。

ヒッチハイク

そのRちゃんの勇気に、行動力にあこがれを抱いた。そんなRちゃんと遊んだときに、一緒にヒッチハイクをしてみたいとお願いをしてみところ、彼女は快くOKをしてくれた。

行き先は香川県にある「直島」を選んだ。私とRちゃんはアートが好きであり、アートの島とも呼ばれている直島に一度訪れてみたいと思っていたからだ。早速日程を決め、旅の日を待ち望んだ。

正直、ヒッチハイクをすることは当日になるまで忘れていた。ヒッチハイクが目的だった当初の旅は、私の中では直島が目的になっていた。当日、ヒッチハイクの主発は東京の用賀に決めた。用賀にあるマクドナルドはヒッチハイク発祥の地であり、用賀インターの手前であるため車が捕まりやすいと考えたからだ。

用賀駅に着いた瞬間、おなかが痛くなった。「そうか、いまからヒッチハイクするんだ。」完全に直島に気をとられていた私は突然緊張し、もしかしたら車に乗せてくれた人が殺人犯で殺されるかもしれないだとか、金をとられ荒れ地の真ん中で下ろされるかもしれないだとか、とたんに不安になった。

立ち止まる

でもここまで来たらやるしかない、何より直島に行きたい!という思いが勇気をくれた。Rちゃんと合流し、まずは用賀インターチェンジ近くのローソンからヒッチハイクをはじめた。

ボードに「静岡方面~岡山めざしてます~」とマッキーペンで書き、車に向かって大きく掲げた。はじめは恥ずかしくってしょうがない。車の中から白い目で見られ、今すぐにでもやめたかった。時折好奇心の目で見てくれる人や、笑いかけてくれる人、手を振ってくれる人たちもいた。

40分ほど経過したがなかなか捕まらない。いったんローソンに入って温かいコーヒーを買って心と体を休ませた。その後、マクドナルドの前に移動し車探しを開始。その日の天気は雨で、徐々に雨が強まってきた。私たちは雨に濡れながらもこの状況がなんだか楽しくなってきて、休まずボードを掲げた。

ヒッチハイク

20分ほどが経過し、捕まらないねなんて話しているとき、一台の車が私たちの前で止まってくれたのである。人生初のヒッチハイク。初めて車に乗せてもらったときの感動は忘れもしない。その方(以下Aさん)は静岡まで乗せてくれるという。お言葉に甘え、早速車に乗り込んだ。

Aさんは仕事で各地を飛び回っている方で、私たちのようなヒッチハイカーをたまに乗せるという。Aさんは日本中の観光スポットや美味しいモノを知っていて、たくさん教えていただいた。

長泉沼津のSAでAさんとはお別れし、次は10分ほど岡山方面のボードを掲げていると金髪のお兄さん(以下Bさん)が声をかけてくれた。ちょっと強面なBさんだったが、話してみるとすごく自分の芯をもった考えのある方だった。

ヒッチハイク

私たちはBさんに将来や恋愛などいろんな相談をし、多くのアドバイスをいただいた。Bさんには自分の意思を貫く心の大切さを教えてもらった。Bさんには滋賀県で下ろしてもらい、京都まで電車で移動し、1泊した。

次の日は電車で岡山へ移動しようとしたが、せっかくならとヒッチハイクで行くことにした。私はヒッチハイクに魅了されていった。

京都南インターからCさんに乗せていただいた。Cさんは離婚を経験していて、人生の甘酸っぱさを教えていただいた。そして、経験の大切さを教えていただいた。そして目的の岡山県に着くことができた。直島に行くことが目的だったのに、その道のりの方が私にとって貴重な体験となった。

ヒッチハイクの体験談

私は運に、人に恵まれた。ヒッチハイクは何が起こるかわからないし、危険であろう。だが、ヒッチハイクをしなければ出会わなかった人、知識に触れることができた。ヒッチハイク、してよかった。

人生の中で忘れられない、やってよかった経験となった。人の温かみに触れられた。私は今回の旅で温かい人ばかりに恵まれたが、同時にそんな人ばかりではないことも忘れてはならないだろう。一回り大きくなって家に帰った。